横顔対談


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映画

対談者:ξ・Ω
2014年12月17日~

意味不

 

2009年08月04日13:261: ξ

実を言うと、中学・高校の頃の夢は映画監督になることだったのよ。スピルバーグの『未知との遭遇』に衝撃的に感動してね。SF映画を作るというのが憧れで。中学を卒業する時にアルバイトして8ミリカメラ買って、いろいろ実験したりしてた。アナタも映画好きのようだけど、人生を変えた映画とかあるわけ?

 

 

2009年08月04日20:592: Ω

人生を間違えるきっかけになったのは、ジムキャリー主演の『トゥルーマンショウ』ですかね。あれでこの世のものは全てウソだなと思うようになりました。ξ監督のデビュー作は、トイレが舞台だったとか。未知と遭遇するため、トイレにビデオカメラを向けたのですか。

 

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2009年08月05日05:394: ξ

第一回監督作品が『便所』なの。ビデオじゃないからね。8ミリフイルム。SFというか、超現象の映画だった。主人公の青年がトイレに入って用を足して出ようとするとドアが開かなくなっちゃったという話でね。わが家のトイレで2日間撮影した。当時はアバンギャルドな傑作!って自負してて学園祭でもずっと上映してたんだよ。その後に映写機が壊れてずっと観れなかったんだけど、去年DVDに落として、10年以上ぶりに観た。「狙いは分かるけど、全然形になってないよ、君!」って感じだった。映像にセンスがない!

 

 

第2回監督作品が『食人族』。

昔山小舎に住んでた時に、遊びに来た連中と3分のフィルム1本分で撮ったまま、存在すら忘れてたら、そのフィルムを持っていた後輩が去年デジタル編集してくれたんだよ。これが、抜群の編集で笑える。映画は編集だよ。今も僕のパソコンに入ってて時々観てます。

 

 

2009年08月05日12:455: Ω

食人族は拝見しましたけど、名作だと思います。時を経ると、傑作が色あせることって、映画に限らずありますよね。ξ監督の今後は、どのような感じになるのでしょうか。

 

 

2009年08月05日17:486: ξ

僕はビデオの映像は好きじゃないのよ。映像作家は、フィルムの質感が好きなのよ。今、8ミリフィルムはもう出てないからね、あとは金持ちになって本格映画を撮る以外に方法はないから、今後はない。8ミリの編集はフィルムを切って、テープで貼ってたんだよ。そういう装置もあった。パソコンでやるのと違って、まさにアナログだった。『便所』を撮った時には1シーン撮り忘れていたことに後で気がついて、編集でムリヤリつないだりした経験が、今の僕の言い訳上手な人生観に活かされているといえるね。

 

でも、高校の頃はいろいろ考えてたなあ。今でも何篇かアイデアの残骸がある。映画館には勉強に行ってた。だから一回映画館に入ると一日いたんだよ。今の映画館みたいに一回ごとに追い出されたりしなかったね、あの頃は。だから弁当持って映画館に入って、2本組を2回づつ観たりしてた。

 

この思い出を本にしたいなあ。

 

タイトルは『弁当持って映画館』。いいと思わない?

 

 

2009年08月05日22:007: Ω

高田馬場の映画館は、時代に流されることなく、これまたマニアックな映画が二本立てで上映しているんです。『夢十夜』も上映してましたね。僕は長い映画も小説も好きじゃないんです。大切に育てた枝葉を切り捨てた老木的映画に出逢ってゆきたい気持ちはありますね。

 

その点、夢十夜は結構楽しめました。

 

8ミリフィルムのお話を聞いて、最近の映画は不自然にきれいな作品が多いかもしれないなと感じました。不自然な綺麗さよりも、自然な醜さの方がはるかに綺麗ですもんね。今後はないという気持ち、風が吹いたらわき毛がなびくよりも道理だと思います。本のタイトルは、『弁当箱で映画館♪』の方がグッとくるかと。

 

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2009年08月06日05:128: ξ

うちはテレビがないけど、電気屋に行くと最新テレビが並んでてさ。最近はなんか異常なまでに画像がきれいなんだけど、まったく欲情しないなあ。あれでエロビデオ観たら吐いちゃうよ、きっと。

 なんでそっちの方向に行くのかね。

そういえば、こないだ環境問題の本を読んだら、レジ袋廃止なんてやるよりも、デジタル放送の強制をやめるほうが、地球にやさしいって書いてた。大量のテレビがゴミとして出るもんね。Ω会長も映像作家を狙ってると思うんですが、どんな感じの映像が理想でしょうか。変態小説の映画化?

 

 

2009年08月06日17:169: Ω

僕もテレビなしの生活をかれこれ十年していますが、エロビデオ見ても別にゲロはしないと思いますよ(笑)どんなに綺麗でも、視覚的なもの、つまり、言葉になるものは、つまらないです。目に見えるものって、大概、言葉になっていますからね。これは、言葉をつかさどる脳の担当箇所が、独立しているか否かという非常に大切な問題に繋がっていくことです。昔、とある講演会で、変なものばっかり食べている現代人の女性の中に、膣に歯が生えてきている症例がある!!というお話を伺いました。本当かどうか、自分では調べてはいないのですが、これは触覚的ですよね。外からは見えませんから。なんか手で洞窟を探検していたら、あるはずのない歯に噛まれた!!というような感覚って、人生を広げてくれると思うのですが、インターネット等の視覚的なものは、どうもあんまりだと感じております。ちょうど、日本でパソコンが普及するかどうかの頃、『インターネットは空っぽの洞窟』という本が出ていて、拝読したのですが、触れないものはやはり空っぽだと思います。

 

しかも、禅的な空っぽではなく、偽善的な空っぽ。

 

面白くないのは、五感のうち、触覚を無視して、完全に視覚に走ってますよね。だから、職人のような方々が減ってしまう。。。触覚的な映画なら、是非、作ってみたいですが、もう視覚だけのものは、CG処理が入ってきてしまいますから、あまり惹かれないといえば、惹かれないですね。小説については、『蚊』の小説もそうですけど、映像化不可能のものにチャレンジしていきたいと思っています。その点で、映像化不可能と言われた『夢十夜』の映画化は、ものすごく興味をそそられました。あれは、どちらかと言うと、触覚的な映画だと思います。

 

 

2009年08月06日22:0810: ξ

いいねえ。触感。映画のフィルム画像に惹かれるのはそういうことなのかなあ。デジタルのきれいさは、人間の触感を超える技術なのかもしれない。CGの『マトリックス』の映像の方がリアルだけど、裏事情が見える『未知との遭遇』の映像の方が実は心にはときめくのね。今もそう。

 

人間の目は錯視を見てるんだよ。

 

昔、馬が走る姿を絵にしたものはすごく生々しいんだけど、実際ハイスピードカメラで撮った馬の走りとは全然違ってたって話があるんだよね。1000分の1秒で撮ったのか10000分の1秒なのか知らないけど、その瞬間は意外と動きに見えないらしい。だから本当の瞬間図よりも目で見て絵にした方が動きを表現してるのかもしれない。面白いねえ。

 

ちょっと不思議なんだけど、今カメラに凝ってるのね。1眼レフのデジカメを買ったの。で、撮ってみると、すごくいい写真が撮れる。もうプロみたいに。今日、Жが遊びに来てその話をしたら同感だった。あれが不思議でたまらない。撮る映像って、人間のいろんな不思議を提示してくれるね。何が美しいとか、ダメとか、すごーく不思議。映画の魅力は、その謎にあるんじゃないのかな。

 

 

2009年08月07日10:5611: Ω

そもそも地球自体が球なのに、それを長方形の中に撮ってみよう!!って発想が面白いですよね。お茶の世界も同じで、長方形の畳の上のどの位置に置くと、最も美しいのかということが計算によって割り出せるらしいです。日本ではそのような計算方法を、かねわりとして発達させましたが、西洋では黄金率といったもので計算しますよね? 面白いのが、東洋のかねわりと西洋の黄金率で出した値がほぼ一致するんですって。

 

つまり、東洋の人も西洋の人も、空間の中の絶対美の感覚が本能的に同じだということです。

 

これは非常に面白いと思いましたね。で、CGの美しさは、絶対美の美しさとは違うんですよ。ただ綺麗なだけ。究極的には、ξ監督が撮られたトイレだって、かねわりで計算出したら、絶対美を感じるだろうし、そこらへんの何もない道だって、美しいですよね。『トランスフォーマー・リベンジ』とか、CGの映画、すごく面白かったですよ。でもなあ、なんか面白さの質が違う気がします。今、現実に目の前にあるものを使ってないもの。今目の前にある人だとか物だとかをどういう風に活かすと、美しいんだろうっていう視点を持つことに、重点を置くことの方が、僕は好きですね。

 

あっ、ところで、監督はカメラを撮られるとき、どちらの目で見られますか?

 

右目ですかね?

 

左目ですかね?

 

 

2009年08月07日17:1313: ξ

右目だ、右目。

 

ということは左脳系なんだっけ。やっぱね。僕は理論派だから。映像センスってどうっやって磨けばいいのかねえ。きっといるんだろうね。ワンカット撮るだけで「うは!天才」みたいな人が。リドリー・スコット監督の映画なんて、憧れるねえ。最初のシーンだけで、もうやられちゃう。何なんでしょう、あの荘厳な感じ。品があるっていうか。寅さんの江戸川の景色とはまったく質の違う絵なんだよね。あーゆーのはどこから湧いてくるもんなんだろう。

 

 

2009年08月08日12:5014: Ω

それはちょっと納得いかないけど、僕と同じ理論派ですね(笑)一般的な日本人の場合は、一眼レフに例えると、ピントを合わせるのが右目、うしろのぼやけた背景を見るのが左目なんです。映像センスを磨くには、左目で見るのもひとつの手かもしれないですよ。右目で見てるときって、カメラレンズの中や映画館のスクリーンが全部なんです。でも、左目は周辺視ですので、レンズの外やスクリーンの外までも含めて視野の中に入るので、より全体から見た作品に近づく可能性は高まりますね♪

 

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2009年08月08日16:1015: ξ

ふーーん、そうなのか。

merumaga

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